COMMUNITY HEALTH · 10

介護者のためのメンタルヘルス支援グループ

支える人が、ひとりで抱え込まない地域へ。

少人数で安心して話せる集まり
10COMMUNITY
HEALTH
PROJECT
01STEP 01|はじまりの時間
02STEP 02|身体をゆるめる時間
03STEP 03|分かち合いの時間
04STEP 04|情報のおすそ分け
05STEP 05|おわりの時間

「自分のことは、後回しでいい」

高齢のご家族を介護していると、いつの間にかそう考えるようになる方は少なくありません。

食事の準備、通院の付き添い、夜間の見守り、薬の管理、日々の相談。

誰かのために時間と気持ちを使い続けるうちに、自分がどれほど疲れているのか、何を感じているのかさえ分からなくなることがあります。

「家族なのだから、頑張って当然」

「つらいと言ったら、申し訳ない」

「もっと大変な人もいるから、弱音を吐いてはいけない」

そうやって気持ちを押し込めながら、介護を続けている方もいます。

介護者のためのメンタルヘルス支援グループは、高齢のご家族を介護している方を中心に、同じような立場の人と安心して話し、心と身体を少し休めるための地域活動です。

何かを上手に話す必要はありません。

話したくない日は、ただその場にいるだけでも構いません。

お茶を一杯飲むような気持ちで立ち寄り、肩の荷を少しだけ下ろせる場所をつくります。

この活動とは

介護者のためのメンタルヘルス支援グループは、介護に伴う心の負担や日々の悩みを、同じ立場の人たちと分かち合うワークショップ型の活動です。

専門家による診断や治療を行う場ではありません。

地域の中で、

気持ちを話せる
他の人の経験を聞ける
一人ではないと感じられる
心と身体を少し休められる
必要な相談先を知ることができる

ような「集いの場」「分かち合いの場」として運営します。

進行役が、誰もが安心して過ごせるように場を整えます。

ただし、主役は参加する皆さまです。

介護の正しい方法を教えたり、誰かの選択を評価したりする場ではありません。

「今日はこんなことがあった」

「本当は少し疲れている」

「誰かに聞いてほしかった」

そんな日々の気持ちを、ありのまま持ち寄れる場所を目指します。

話してもいい。話さなくてもいい。

支援グループという言葉を聞くと、「自分のことを全員の前で話さなければならないのでは」

と不安に感じる方もいるかもしれません。

この活動では、無理に話すことを求めません。

自分のことを話す
他の方の話を聞く
途中まで参加する
静かにお茶を飲む
呼吸やストレッチだけ体験する

どのような参加の仕方でも構いません。

その日の体調や気持ちに合わせて、自分のペースで過ごしていただけます。

うまく言葉にできなくても問題ありません。

言葉にならない気持ちも含めて、その場に置いていけるような時間を大切にします。

こんな方に来ていただきたい活動です

高齢の親や配偶者の介護を主に一人で担っている方
一日中、介護のことばかり考えていると感じる方
疲れていても、休むことに罪悪感がある方
イライラしたり涙が出たりする自分に戶惑っている方
睡眠が浅い、疲労が取れない状態が続いている方
家族や友人には弱音を吐きにくい方
同じ立場の人の話を聞いてみたい方
介護が始まったばかりで、何をすればよいか分からない方
⻑期間の介護で心身の負担を感じている方
介護を終えた後も、気持ちの整理がつかない方

介護期間の⻑さや、要介護度は問いません。

現在介護をしている方だけでなく、介護を終えた方が経験を振り返ったり、気持ちを整理したりするために参加することもできます。

「自分が参加してよいのか分からない」

と感じている方にも来ていただきたい場所です。

なぜ、介護者の心を支えることが大切なのでしょうか

介護の負担は、目に見えにくいからです

介護の大変さは、身体的な作業だけではありません。

食事や入浴の介助、通院の付き添いといった目に見える負担に加えて、

いつ呼ばれるか分からない緊張
夜間も十分に眠れない状態
症状や状態が変化することへの不安
家族内で役割を分担できない悩み
仕事や子育てとの両立
将来が見えないことへの心配
大切な家族にいら立ってしまう罪悪感

など、周囲からは見えにくい負担があります。

本人が「まだ頑張れる」と思っていても、心と身体には少しずつ疲労が積み重なっている場合があります。

介護者の心の負担は、気持ちの弱さや努力不足によるものではありません。

介護という役割そのものに伴いやすい、自然な反応です。

支える人にも、支えが必要だからです

介護を受ける方の生活を支えるためには、介護を担う方の健康も守られる必要があります。

介護者が心身ともに疲れ切ってしまうと、

判断することが難しくなる
睡眠や食事が乱れる
家族との関係が悪化する
介護を続けることが難しくなる
介護者自身が医療的な支援を必要とする

ことがあります。

介護される方のためにも、介護する方が休み、相談し、支援を受けることが大切です。

自分を守ることは、介護を投げ出すことではありません。

介護を⻑く続けるために必要な支えの一つです。

「自分だけではない」と感じられるからです介護の悩みは、状況が一人ひとり異なるため、周囲に理解されにくいことがあります。

家族や友人へ話しても、「家族だから仕方がない」

「もっと前向きに考えたら」

と返され、かえって孤独を感じる場合もあります。

同じような経験をしている人と話すことで、「自分だけではなかった」

「同じように迷う人がいる」

と感じられることがあります。

問題がすぐに解決しなくても、分かってくれる人がいることは、孤立感を和らげる支えになります。

つながりが、心を少し軽くします

この活動で大切にしているのは、誰かが正解を与えることではありません。

参加者同士が、

気持ちを聞く
経験を分かち合う
便利だった制度を伝える
失敗したことも話す
無理をしない工夫を共有する

ことによって、互いを支えます。

他の人の経験が、そのまま自分に当てはまるとは限りません。

だからこそ、アドバイスを押しつけるのではなく、「私はこうだった」

「こんな方法もあった」

という形で共有します。

参加者自身が、自分に合うものだけを持ち帰ることができます。

この活動で行うこと

気持ちを分かち合う時間

最近あったこと、困っていること、うれしかったことなどを、話したい人から少しずつ共有します。

話を途中でやめても構いません。

内容をまとめたり、結論を出したりする必要もありません。

呼吸と軽いストレッチ

椅子に座ったままできる呼吸や、首、肩、腕などをゆっくり動かす軽いストレッチを行います。

身体を大きく動かす運動ではありません。

参加せずに見ているだけでも構いません。

地域情報の共有

必要に応じて、地域で利用できる介護・福祉サービスや相談窓口などを紹介します。

地域包括支援センター
介護サービス
家族介護者向けの相談
レスパイトに関する支援
公的なこころの相談窓口
医療機関

など、参加者の状況に応じた情報を共有します。

ただし、その場で制度の利用を強く勧めたり、特定の事業者へ誘導したりすることはありません。

当日の流れ

STEP 01|はじまりの時間

お茶を飲みながら、ゆっくりと場に慣れていただきます。

簡単な自己紹介を行う場合もありますが、本名を話す必要はなく、ニックネームでも構いません。

STEP 02|身体をゆるめる時間

椅子に座ったままできる、ゆっくりとした呼吸や軽いストレッチを行います。

身体の状態に合わせて、無理なく参加できます。

STEP 03|分かち合いの時間

最近あったこと、悩んでいること、聞いてほしいことなどを、話したい方から共有します。

話さずに聞いているだけの参加も歓迎します。

STEP 04|情報のおすそ分け

参加者が知っている工夫や、地域の介護サービス、相談窓口などの情報を共有します。

情報の正確性が確認できない場合には、後日適切な機関へ確認します。

STEP 05|おわりの時間

今日の感想や、今の気持ちを無理のない範囲で共有します。

次回の開催案内を行い、それぞれのペースで終了します。

途中参加、途中退出も可能です。

この場で大切にする約束

安心して話せる場にするため、参加者全員で次の約束を共有します。

話された内容を外へ持ち出さない

この場で聞いた個人的な話は、本人の許可なく外部へ伝えません。

ただし、生命や安全に関わる緊急性が高いと判断される場合には、必要な支援先へ相談することがあります。

話すことを強制しない

質問に答えたくない場合は、答える必要はありません。

ただその場にいるだけでも構いません。

評価や否定をしない

「こうするべき」

「その考えは間違っている」

と、相手を評価したり、否定したりしません。

アドバイスを押しつけない

自分の経験を共有することはできますが、同じ方法を相手に強制しません。

参加者同士を比較しない

介護の状況や負担を比べて、誰がより大変かを決める場ではありません。

医療や専門的支援との違い

この活動は、精神科・心療内科などによる診断や治療、心理療法、カウンセリングを提供するものではありません。

地域の中で、介護者同士が安心して集まり、気持ちを分かち合うピアサポートの活動です。

次のような状態がある場合には、グループ活動だけで抱えず、医療機関や公的な相談窓口への相談を優先します。

強い落ち込みが続いている
眠れない状態が⻑く続いている
食事をほとんど取れない
日常生活を送ることが難しい
自分や誰かを傷つけたい気持ちがある
介護を続けることが危険な状態になっている
暴力や虐待につながる可能性がある

必要な場合には、ご本人の意思を確認しながら適切な相談先をご案内します。

切迫した危険がある場合は、地域の緊急窓口や救急へ連絡してください。

休むことは、介護をあきらめることではありません

介護をしている方の中には、自分のために時間を使うことへ罪悪感を持つ方がいます。

「その間に何かあったらどうしよう」

「自分だけ休んでよいのだろうか」

と感じることもあります。

しかし、休むことや人に頼ることは、介護を放棄することではありません。

介護を続けるために必要な選択です。

短い時間でも、介護から少し離れ、自分の心と身体を確認することには意味があります。

この活動が、その時間をつくるきっかけの一つになればと考えています。

安心して参加していただくために

話さなくても構いません
本名を伝える必要はありません
途中参加・途中退出ができます
参加者の気持ちや経験を否定しません
相談内容や個人情報に配慮します
特定の商品やサービスを勧めません
特定の医療機関や介護事業者へ誘導しません
診断や治療は行いません
必要に応じて公的窓口や医療機関をご案内します
体調がすぐれないときは無理に参加する必要はありません

参加してみて合わないと感じた場合、継続する必要はありません。

一度だけ様子を見に来ることもできます。

参加方法

開催日時、会場、定員については、地域の掲示板、LINE、メールなどでご案内します。

参加をご希望の方は、次の内容をお知らせください。

お名前またはニックネーム
ご連絡先
参加希望日
現在介護している方との関係
配慮が必要なこと
初めての参加で不安に感じていること

詳しい介護状況を、申込時にすべて説明する必要はありません。

まずは、「様子を見てみたい」

というご連絡だけでも構いません。

支える人にも、支えられる時間を。

介護には、愛情だけでは乗り越えられない大変さがあります。

大切な家族だからこそ、思うようにできない自分を責めたり、いら立つ気持ちを否定したりすることがあります。

しかし、つらいと感じることは、愛情がないという意味ではありません。

頑張ってきたからこそ、心が疲れているのかもしれません。

弱音を吐くのではなく、気持ちを誰かと分け合う。

助けを求めるのではなく、支え合える場所へつながる。

そう考えることで、少しだけ肩の力を抜けることがあります。

何を話せばよいか決まっていなくても構いません。

何も話さず、お茶を一杯飲むだけでも大丈夫です。

今、誰かのために頑張っている方が、自分自身の心にも目を向けられる場所を、地域の中につくっていきます。

この活動への参加・相談について

開催情報、参加方法、地域での実施についてのご相談は、LINEまたはメールで受け付けています。

参加をご希望の方、まずは様子を知りたい方はこちらからご連絡ください。

LINEをご利用でない方は、メールからもご連絡いただけます。

ご利用にあたって

本活動は、介護者を中心とした参加者同士の交流と、地域における相互支援を目的とするグループ活動です。

精神疾患の診断、治療、心理療法、個別カウンセリングその他の医療・心理専門サービスを提供するものではありません。

強い心身の不調が続く場合や、日常生活を送ることが難しい場合は、医療機関または公的な相談窓口へご相談ください。

自分や他者の生命・安全に関わる切迫した危険がある場合は、ためらわずに緊急通報や地域の救急・相談機関を利用してください。

参加者間の守秘を大切にしますが、参加者全員による完全な秘密保持を法的に保証するものではありません。個人を特定できる情報を話す際には、ご自身の判断で十分にご注意ください。

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